2008年9月11日(木)「しんぶん赤旗」
汚染輸入米
食用転用防止策を
食健連が農水省に申し入れ
全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は十日、汚染された外国産輸入米(ミニマムアクセス米)が食用に横流しされている問題で、管理のずさんさを抗議するとともに、事件の全容解明と再発防止策を早急にとるよう農水省に申し入れました。
汚染輸入米問題は、発がん性のカビ毒アフラトキシンと、殺虫剤のメタミドホスの違反残留がある「事故米」を、米販売会社「三笠フーズ」が工業用に農水省から仕入れ、焼酎やせんべいなど食品用に転売したことが明らかになっています。
全国食健連の代表は、「汚染のカビや農薬は国産にはないもの。違反米は輸出国に戻すか廃棄が当然だ。なぜ食用に転用できない防止策がとれなかったのか」と批判。風評被害をうみ、米消費の減退・食料自給率の低下にもつながると指摘しました。対策として▽汚染米は食用に転用できない措置▽転用された全事例の公表▽ミニマムアクセス米の輸入中止に政府が動くことを求めました。
農水省の担当者は、日時を示して立ち入り検査をしたが三笠フーズ側が二重帳簿をつくり、検査時にノリ加工機械を動かすなどをしており不正を確認できなかったと釈明。今後は、抜き打ち検査、非食用に回す米は色をつけるとのべました。
全国食健連側からは、「なぜ販売先の反面調査をしないのか。領収書や銀行振り込みの控えでわかるはずだ」「日時を示しての検査でチェックできない。偽装事件の教訓をくみ取っていない」と批判の声が続きました。
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