2008年9月9日(火)「しんぶん赤旗」
後期医療 国民の怒りに政府躍起
言い訳宣伝 税金8億円
七十五歳以上の高齢者を差別する後期高齢者医療制度を宣伝するため、政府がこれまでに八億二千百七十万円以上の税金を投入したことがわかりました。
内訳は、▽政府広報「あしたのニッポン」の新聞折り込み三千六百万部(二回・各二億五千万円)▽新聞広告(三回・計三億一千三百万円)▽週刊誌の一ページ広告(六誌・計八百七十万円)です。(別表)
これらは今回金額が判明したものだけ。他にもテレビやインターネットなどを使って宣伝していますが、内閣府政府広報室は「年間契約のため個別の費用はわからない」としており、支出額はさらに膨らむとみられます。
制度開始を目前にした三―四月の新聞折り込みなどでは、高齢者の「生活を支える医療」を売り込みました。
しかし、制度の実態が知れ渡り四月に年金の天引きが始まると、日本全国で怒りが沸騰。政府・与党は「手直し」を余儀なくされ、六月二十八日には「改めてご説明させてください」と、開始後三カ月の制度としては異例の全面広告を新聞各紙に掲載しました。六月以降の宣伝にかかった費用だけで五億五千万円にのぼります。
政府が巨費を投じて宣伝を繰り返さなければならないこと自体が、国民の求める「安心な医療」と後期高齢者医療制度とがかけ離れていることを示しています。
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