2008年9月7日(日)「しんぶん赤旗」
介護福祉士の養成学校
入学者、定員の46%
背景に低賃金
介護福祉士を養成する全国の大学や専修学校などへの入学者が減少を続け、二〇〇八年度の定員数二万五千四百七人に対して入学者数は一万千六百三十八人と、45・8%の充足率にとどまったことが、厚生労働省の調査でわかりました。
政府の社会保障費削減路線のもとで〇三年と〇六年に介護報酬が相次いで引き下げられ、介護労働者が強いられている低賃金と過重労働が背景にあるとみられます。
〇八年四月一日時点の大学、短大、専修学校など国が指定する養成施設四百三十四校を調べました。
入学者数は、厚労省が調査を始めた〇六年度の一万九千二百八十九人(充足率71・8%)から、〇七年度に一万六千六百九十六人(同64・0%)へと減少。〇八年度は定員の半数を下回りました。
〇五年度に全国で働いていた介護職員は約百十二万人でした。政府は、高齢者の増加に伴って、一四年には百四十万―百六十万人の介護職員が必要になると見込んでいます。このままの事態で推移すれば、担い手の不足が心配されます。
介護福祉士 介護労働に従事する国家資格者。知識と技術を身につけた専門家として、障害があることで日常生活に支障がある人に対して心身の状態に応じた介護を行うとともに、介護者に対する指導にあたります。
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