2008年9月6日(土)「しんぶん赤旗」
無人の運動場 照明こうこう
米軍横田基地
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「またつけっぱなしだ」。東京都福生市の国道16号に沿って広がる米軍横田基地。基地南端の米軍専用のグラウンドをこうこうと照らし続けるまばゆいばかりの夜間照明灯に近隣住民はいらだちを募らせています。
四日午後十一時すぎ、住民からの通報で現地に到着した記者に、隣接する都営アパートの男性(68)ははきすてるように言いました。「見てくださいよ。グラウンド無人ですよ。明かりに気がついたのは午後八時すぎ。雨が降っていたけど、九階の踊り場で見たが何もしていない。米軍基地の電気代は日本の税金『思いやり予算』。彼らは自分のふところがいたまないから平気でつけっぱなしにするんですよ」
グラウンドには大型ライトが十六個ついた照明灯が八本設置されています。つけっぱなしは、そのうちの一本。それでも全天候型グラウンド(これも思いやり予算)は真昼のような明るさです。
つけっぱなしはこの日が初めてではありません。朝までつけっぱなしになっていることがたびたびありました。七月に日本共産党の奥富喜一福生市議が防衛省の北関東防衛局に「米軍の無駄遣いはひどい」と抗議しています。
日本が「思いやり予算」で、アメリカに約束している在日米軍基地への光熱費負担額(〇八年度分)は二百五十三億円。
男性がいいます。「温暖化防止で電気の節約が言われ、燃油高騰でいか釣り漁船はいさり火の電灯さえも減らすというのに許せないよ」。消灯したのは日付が変わる十分前の午後十一時五十分、一台の軍用車が照明灯に接近した直後でした。(山本眞直)
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