2008年9月5日(金)「しんぶん赤旗」
不破社研所長がベトナム国家政治行政学院代表団と会談
「政権政党のあり方」が主題に
|
日本共産党の不破哲三社会科学研究所所長は四日、党本部で、訪日中のベトナム・ホー・チ・ミン国家政治行政学院の代表団と会談しました。会談には、浜野忠夫副委員長、森原公敏国際局次長らが参加しました。
ベトナム側のグエン・バン・フエン団長(同学院政治学部長)は冒頭、現在ベトナムでは二〇一一年のベトナム共産党大会の準備に関連して、理論研究分野での国家プロジェクトが組まれており、自分たちは「政権政党のあり方」の研究を担当しており、その一環として今回日本を訪問したと述べ、研究にあたっての問題意識を説明しました。
不破氏はその問題提起に答え、まず「あなたがたは日本の政権党について、たいへん興味ある研究と観察のできる時期に日本を訪問した」として、福田首相の政権投げ出しの経過や意味を説明しました。
次に「私たちが国政で政権党になるのは将来の問題だが、地方政治では“政権政党”としてかなりの経験を積んできた」と述べ、東京の狛江市の実例をあげて、一九九六年に共産党員市長を実現し、全国的には自民・公明政治が支配し、市議会でもそれにつらなる野党が多数を占め攻撃を集中する中で、その後の選挙戦で勝利を重ねた経過を紹介、それを支えた大きな力の一つが、市民と力を合わせて反動派の攻撃を打ち破ってきた“政権”政党・日本共産党の支部の活動にあったことを説明しました。
また浜野副委員長は、「支部が主役」の立場ですすめている日本共産党の活動などを説明しました。
不破氏はそのあと、社会主義段階での複数政党の問題についての日本共産党の見解も説明しました。この点では、日本共産党がそういう見解をいつからとってきたのか、レーニンはどんな態度をとったかなどの質問も出され、突っ込んだ意見交換がおこなわれました。
フエン団長は今後の理論交流の継続についての希望を表明し、不破氏は、「ベトナム共産党が二〇一一年の党大会の準備にあたって広範な理論研究に取り組んでいることに敬意を表する」と最後のあいさつをのべました。
会談には、ベトナム側ではファン・スアン・ソン政治学部副部長、リュウ・バン・クアン政治学部教授、ダン・ディン・タン同教授、ホー・ベト・ハイン社会科学院東北アジア研究所副所長が参加しました。