2008年8月30日(土)「しんぶん赤旗」
高度150メートル以下超低空飛行
異例、米軍認める
徳島県公表
徳島県は二十九日、米軍機が七月に同県内で「最低安全高度に反する飛行」を行ったとする米側の回答を公表しました。
中国山地をはじめ、全国各地で米軍機の超低空飛行による爆音被害が続いていますが、米軍と日本政府は「最低安全高度を順守している」と一貫して否定してきました。事実関係を認めたことについて、徳島県の飯泉嘉門知事は「極めて異例」とコメントしました。
徳島県内で七月中旬から下旬にかけて、米空軍のMC130特殊作戦機の超低空飛行が相次ぎ、県が米側に事実関係を照会しました。米側から今月二十八日、徳島県の一部地域で七月十六日、人口密集地での飛行高度を定めた国際民間航空機関(ICAO)の規定(高度一五〇メートル)を下回る飛行があったとの回答がありました。
米側は「遺憾に思う」と述べ、日本政府もICAOの規定に基づいた日米合同委員会合意に反する飛行への「遺憾の意」を表明しました。
一方、米側はこれ以外の低空飛行について「ICAOの基準に反していない」としています。今月二十七日にも同県海陽町でジェット機による低空飛行が確認されました。
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国際民間航空機関(ICAO)規則に基づく最低安全高度 (1)市街地では最も高い建物や塔などから三百メートル(2)それ以外では百五十メートル―より低い高度での飛行を禁止しています。今回、米側は(2)の基準に反したと認めました。
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