2008年8月28日(木)「しんぶん赤旗」
「アフガンで空自活動を」
「行革前提で消費税増税」
民主・前原氏が言及
民主党の前原誠司副代表は二十七日、都内の日本外国特派員協会で講演し、アフガニスタンでの自衛隊の活動について、治安悪化や邦人の誘拐事件をあげ、「やめるべきだという人もいるが、アフガニスタンへの支援の必要性は変わるべきではない」と、停戦合意後に自衛隊を現地へ派兵するとした民主党の政策は「変えなくてはならない」と述べました。民主党は、インド洋での給油活動を柱とした新テロ特措法に反対する一方、通常国会ではアフガン本土への自衛隊派兵を含む「対案」を提出。継続審議となっています。
前原氏は、「イラクでの航空自衛隊の輸送活動を撤退し、アフガンで航空自衛隊が輸送を担うというのも一つの具体的な案だ」と述べました。
また、アフガンで水利事業などに携わっていた非政府組織「ペシャワール会」の伊藤和也氏が拉致された問題について、「相当程度の警護のための自衛隊員を出さないと、民生支援を丸腰で出すというのは極めて危険だ」と発言しました。
前原氏は同講演で、「社会保障目的で消費税を見直すことは、行革を前提とすれば多くの国民は理解してくれる」と述べました。
前原氏は、公務員削減や公共事業の見直しといった行政「改革」によって相当程度の財源が生まれると述べつつ、「国全体のリストラを行えば何十万人という公務員が失業する。この人たちの次の仕事を見つけてあげなければいけないし、その分の時間が必要になる」と主張。「そのタイムラグ(時間のずれ)を埋めるための増税は行わなければならない」と述べました。
一方で、「グローバリズムが進展するなか、日本から企業が逃げていかないような法人税・所得税のあり方を考えていかなければいけない」と述べ、法人税率の引き上げには否定的な姿勢を示しました。