2008年8月28日(木)「しんぶん赤旗」
米兵犯罪密約の法務省文書
閲覧禁止見直しを
衆院議運小委 佐々木議員要求
駐留米兵の犯罪に関する日米間の密約を裏付ける資料を、国立国会図書館が政府の圧力で閲覧禁止にしていた問題で、日本共産党の佐々木憲昭議員は二十七日の衆院議院運営委員会図書館運営小委員会で「閲覧禁止措置をとったことは重大な問題。見直すべきだ」と強く求めました。
この問題は、法務省職員が国会図書館で同資料が閲覧可能になっていることに気づき、五月下旬に、政府が(1)外国との信頼関係に影響を及ぼす(2)捜査に支障をきたす―の二点を理由に「閲覧制限」を申請。国会図書館側が「政府の決定と異なる判断を下す理由は見いだせなかった」として、六月下旬に閲覧禁止を決定したものです。
佐々木氏は、国会図書館としての役割を自覚し、自主的に対応すべきだと批判しました。その上で、国などが自ら発行した資料で、その内容を非公開にすると決めたとき、国会図書館が閲覧を禁止できるとしている同図書館の内規を見直すよう要求しました。「閲覧禁止とした資料はもともと国会図書館が古書店で収集し、一九九〇年三月から閲覧可能となっていたものだ」と重ねて閲覧できるように主張しました。
民主党も「情報公開が求められている時代だ。内規そのものを見直すべきだ」と述べました。
議論をふまえ小委員長は「内規の見直しも含め、次期臨時国会での議運委員会の検討課題にしたい」と述べました。
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