2008年8月18日(月)「しんぶん赤旗」
女性差別撤廃条約選択議定書の批准
参院、請願10回採択
権利侵害を国連に通報できる制度を定めた「女性差別撤廃条約選択議定書」の批准を求める請願が、参議院で十回にわたり採択されていることが、日本共産党国会議員団事務局の調査でわかりました。
女性差別撤廃条約選択議定書は一九九九年十月、国連総会で採択され、二〇〇〇年十二月二十二日に発効しました。九十カ国が批准・加入しています(〇七年十一月現在)。
選択議定書の批准を求める請願は、〇一年以来、〇八年までの通常国会で、衆院解散により審査ができなかった〇五年を除き七回採択されています。臨時国会でも〇一年、〇二年、〇六年の三回採択されています。
選択議定書は、女性差別撤廃条約を批准した国の個人または集団が、条約に定める権利が侵害されたとして、国連にたいし直接申し立てができるものです。国連は通報に基づき、調査、審議を行い、当事国政府に意見や勧告ができます。
日本政府は、「司法権の独立を侵すおそれ」を理由に、選択議定書の批准には消極的です。
しかし、批准を求めて請願を行っている女性団体は、「国連への申し立ては、『国内的救済措置が尽くされた』ことを前提にしており、政府の理由は成り立たない」とのべています。
選択議定書の批准を求める請願署名は、衆参総計で五十六万八千二十六人分です。紹介議員の当派別内訳は、日本共産党が三十五万八千三百三十九(全体の63・08%)、民主党が十五万七百三十一(26・54%)、社民党が四万三千九百三十五(7・73%)、無所属・その他が一万四千九百九十九(2・64%)。なお、自民党は〇一年の通常国会で二十二人分の紹介議員になって以降、受け付けておらず、公明党は最初から紹介議員にはなっていません。