2008年8月17日(日)「しんぶん赤旗」
駐イラク英軍大幅削減
英紙 来年5月 数百人規模に
【ロンドン=岡崎衆史】英紙デーリー・テレグラフ十五日付は、複数の英軍高官の話として、現在約四千百人いるイラク駐留英軍の大半が来年五月までに撤退し、その後の駐留人数は数百人規模になると報じました。同紙は、この結果、「六年間の戦闘後、英国のイラク関与が事実上終わる」としました。
同紙によると、英軍高官は、来年初めに「非常に大規模な部隊削減」がある、「部隊数は数百人になる」と、語りました。
BBC放送も十五日、イラクから英国に帰国したホワイトスパナー少将が、英軍部隊のほとんどが来年夏までに撤退すると示唆したと伝えました。同少将はBBCとのインタビューで、来年に「(英軍の)根本的な任務の変更が行われる」と発言。英軍が駐留するイラク南部バスラの治安状況改善にふれ、「治安改善とイラク軍の能力向上に応じ、(英軍)部隊数が見直される」と述べました。
ブラウン英首相は七月二十二日、下院で、イラク駐留英軍の任務を来年初めに根本的に変更すると述べ、それに伴う軍の大幅削減を示唆。英各紙は、これを、英軍のイラクからの事実上の完全撤退表明と報じていました。
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