2008年8月10日(日)「しんぶん赤旗」
核廃絶へ新署名開始
原水爆禁止世界大会が閉幕
長崎で集い
「あの悲劇はもう繰り返さない。長崎を最後の被爆地に」―。長崎市は九日、原爆投下から六十三年を迎えました。長崎市民会館体育館で開かれた原水爆禁止世界大会・長崎には千九百人が参加し、二日から広島、長崎両市で開かれていた大会が閉幕しました。
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「今日から新署名にとりくみます」「世界大会を確信に頑張る」と登壇者が次々と発言します。二〇一〇年の核不拡散条約(NPT)再検討会議までの二十カ月間、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行を核保有国に迫る新しい国際署名「核兵器のない世界を」や原爆展に取り組む決意に、会場の大きな拍手がこたえました。
主催者報告した大会議長団の安斎育郎立命館大名誉教授は、アメリカ政府の元高官らが核兵器のない世界を提起するなど情勢の前向きな変化を指摘。運動の成果を確信に、核兵器の完全廃絶実現をとよびかけました。
アラブ連盟のモハメド・エゼルディン・アブデル=モネイム特別顧問が海外のNGO(非政府組織)の代表とともに決意を語り、長崎の高校生たちが活動を紹介。「原潜ヒューストンの放射能もれ事故隠しを許さない。核兵器廃絶のため署名を続けていく」(長崎・佐世保)など発言が続きました。
原爆投下時刻の午前十一時二分、参加者全員で黙とう。長崎被災協の谷口稜曄(すみてる)会長があいさつしました。
世界の人々に核兵器のない世界実現のための連帯行動を呼びかける「長崎から世界の人びとへの手紙」を採択しました。
福岡県大牟田市から初参加した病院職員の女性(24)は、「世界の人々が集まっていて力強さを感じました。病院でも署名に取り組んでいます。みんなともっと平和について学んでいきたい」と話していました。
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