2008年8月9日(土)「しんぶん赤旗」
核「包囲」へ市民連帯
世界大会国際フォーラム 長崎市長あいさつ
田上富久長崎市長は八日、同市内で開かれた原水爆禁止二〇〇八年世界大会「国際交流フォーラム」であいさつし、「核兵器をなくすという思いで多くの市民と連帯して、各政府・各自治体を動かす『包囲網』を。その流れが重要です」と訴えました。
田上市長は、約四百四十年前から開かれた港として独特の文化をはぐくんできた長崎が六十三年前の原爆投下によって一瞬で壊滅し、多くの人々が死傷し、一命をとりとめた人たちは今も原爆症に苦しんでいることから、「六十三年前の出来事ではなく、今も続いている」と強調しました。
九日の平和式典で読み上げる平和宣言について田上市長は、「市民の総意でつくろう」と市民で構成する起草委員会と共同して作り上げていることを紹介し、「長崎は世界に向けて『核兵器のない世界を』というメッセージを発信する役割を果たし、同じ思いをもつ人たちが連帯する要の場でもあります」とのべました。
田上市長は、広島市と協力して取り組む「平和市長会議」や国内の非核宣言自治体が連帯して行うさまざまな活動、「私たちは微力だが無力でない」と市内高校生が取り組む署名運動や中学生らが被爆者の体験を聞いて絵本・紙芝居をつくったことなどを示しながら、「多くの人が核兵器をなくす流れをつくる一人だということを知ってほしい」と訴えました。
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