2008年8月8日(金)「しんぶん赤旗」

各地でヒロシマデー


日本の友人に連帯

米・サンディエゴ

写真

(写真)イラク戦死米兵を悼むとともに「ヒロシマ、ナガサキを二度と繰り返すな」と道行く車に訴える集会参加者=6日、サンディエゴ(鎌塚由美撮影)

 【サンディエゴ=鎌塚由美】米海軍の軍港で有名なカリフォルニア南部のサンディエゴで六日、広島・長崎への原爆投下を二度と繰り返すな、と訴える市民が平和集会を開きました。約五十人が参加しました。

 集会の行われた場所は、横須賀に配備され現在では博物館となる空母ミッドウェーが停泊する埠頭(ふとう)の前。対岸の海軍基地には、横須賀に配備が予定されている原子力空母ジョージ・ワシントンが見えます。

 集会の司会を務めた地元の平和グループ事務局長のキャロル・ジャンコウさんは、太平洋で火災を起こした原子力空母ジョージ・ワシントンがサンディエゴに停泊中だと指摘。「日本では横須賀の母港化に市民が強く反対している。日本の友人のたたかいに連帯しよう」と語りました。

 集会では、広島、長崎そして現在も続く戦争の犠牲者を追悼し黙とう。平和活動家、宗教者らが次々とマイクを握り、原爆投下という「米国の蛮行を忘れてはならない」「今日はわれわれはどのような未来を築いていくか、考える日だ」「核兵器のない世界をつくろう」と訴えました。

 米海軍関係の建物に取り囲まれた広場には、「平和のための退役軍人会」がイラク戦死米兵を表す十字架を立てました。「ヒロシマ、ナガサキを二度と繰り返すな」と書かれたプラカードを持った参加者が、道行く車にピースサインをつくって訴えると、多くの車がクラクションを鳴らして応えました。

米の核完全撤去を

ドイツ

 ドイツの「ヒロシマの日」行動は今年、四十四都市で七十の催しが行われています。今年のメーンテーマは世界の核兵器廃絶とともに、ドイツ国内からの米軍核兵器完全撤去。ドイツ最後の核兵器として残るラインラントファルツ州ビュッヘル核兵器貯蔵庫周辺での取り組みを一つの重点にしています。

 各地の催しは、原爆の絵や写真の展示会、日本の被爆者の講演を聞く集まり、原爆映画上映など多彩に行われます。

 また、国内三百三十五キロを回る自転車マラソンで核兵器廃絶を訴えます。

 八月一日のノルトラインウェストファーレン州のブッパータールの「(平和市長会議に参加する)ドイツの平和首長たち」の展示会から始まっており、六日だけで、二十八都市で三十の催しがおこなわれました。三十日の核兵器貯蔵庫があるビュッヘルでの抗議行動まで続きます。

 広島市との姉妹都市ハノーバーでは五日に、前夜祭でキャンドルに火をともし、亡くなった被爆者をしのびました。また、六日には市当局が主催する平和集会で現地時間午前八時十五分に、平和の鐘を鳴らしました。

 ドイツの平和団体の共同組織、平和協力ネットワークのシュテンナー事務局長は「ドイツ領内から核兵器を完全撤去すれば、ドイツは世界の核兵器廃絶に重要なサインを送ることができる」と語りました。



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