2008年8月7日(木)「しんぶん赤旗」
同和奨学金
返済肩代わり廃止
京都市が07年度から
「京都市同和行政終結後の行政の在り方総点検委員会」の第五回会合が六日、京都市中京区で開かれ、同和奨学金の返済を市が肩代わりする「自立促進援助金」を二〇〇七年度から廃止することを確認しました。市は〇七年度分を予算執行停止し、〇八年度は予算計上していません。
廃止にともなう奨学金の返還対象について、大阪高裁判決(確定)を基準に、〇一年度から新規に援助金を支給された借受者とする意見が出ました。一方、中坊公平委員(元日弁連会長)は〇一年度以前からの長期間の借受者も返還対象とするべきとし「長い間支給してきた人に請求しないのは市の債権放棄であり、市民の納得が得られない。古い方は大学を卒業して返済可能な時期にきている。長い間の誤った行政の結果であり、市の責任は重大だ」と強調しました。
また、奨学金が返還困難な借受者への返還免除制度の創設にあたっては、国の同和奨学金の返還免除基準を採用する方向を確認しました。
新川達郎委員長が八月下旬の次回委員会までに中間報告をまとめます。