2008年8月6日(水)「しんぶん赤旗」
描き手の地位向上へ
イラストレーター協会設立
イラストレーターの協同組合である日本イラストレーター協会(JILLA、ジャイラ)が五日、東京都内で設立されました。
総会では発起人代表の堀田正典さんが「イラストレーション業界では、明確な積算根拠に基づく発注料金もなく、描き手は資質の向上に資源と時間を投資することもままならない」と現状を報告。イラストレーターの取引環境の改善や経営・生活の安定と向上を図り、イラストレーションという職種の社会的認知を高めたい、と設立趣旨を説明しました。
協会は、若手を中心にイラストレーターの地位向上などを求め準備されてきました。総会時の正会員は二十一都道府県に四十九人。このほか、会友が二千三百五十人います。
協会は制作具材の共同購買、仕事の共同受注、作品の展示会、研修会や会員の社会や地域への貢献にも取り組みたいとしています。
横浜市から参加した女性イラストレーター(29)は「編集社の下請け会社などからは、製作費の抑制を理由に低料金で描くことを求められます。協会の設立はとてもうれしい」と語りました。
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