2008年8月4日(月)「しんぶん赤旗」
対テロ 軍事では不可能
南アジア協力連合
宣言を採択
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【コロンボ=豊田栄光】当地で行われていた南アジア地域協力連合(SAARC)第十五回首脳会議は三日、テロ対策の協力強化などをうたった「コロンボ宣言」を採択し閉幕しました。
また、SAARC加盟八カ国は同日、テロや麻薬、人身売買など複数国にまたがる犯罪への共同対処を目的とした「司法・捜査相互援助条約」(MLA)に署名しました。
首脳宣言はすべてのテロを強く非難し、撲滅には「包括的な対処が必要だ」と強調し、軍事力だけでは解決不可能との認識を示しました。
議長国スリランカのラジャパクサ大統領は「安定と安全なくしては、南アジア地域は発展できない」と閉会演説で強調しました。
宣言は石油暴騰についても言及し、「地域のエネルギー安全保障と経済成長を脅かしている」と指摘。そのうえで水力、太陽光、風力など再生可能な代替エネルギーの開発が重要だと訴えました。
首脳会議は、次期開催国をモルディブにすることを決め、オーストラリアとミャンマーのオブザーバー加盟を承認しました。