2008年8月4日(月)「しんぶん赤旗」
消費増税せぬと明言を
ＮＨＫで佐々木氏
家計中心の政策へ
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員は三日のＮＨＫ「日曜討論」に出席し、福田改造内閣の経済・財政政策をめぐり、各党代表と討論しました。
佐々木氏は、政府・与党の景気認識を批判し、「昨年秋から急激に景気を示す全指標が下がってきている。賃金は上がらないのに税・保険料負担が上がり、物価高が追い打ちをかけている。老後・介護・医療の不安のなかで内需が縮小している」と指摘しました。
そのうえで、「（政府・与党は）予算編成で社会保障費の二千二百億円をまた削るとしているが、（景気に）マイナスに作用する。しかも消費税の増税なんて、とんでもない。消費税増税はやらないと、はっきりいうべきだ」と迫りました。
司会者から、「現状認識では（佐々木氏の発言を）うなずいて聞いておられたが」とふられた自民党の津島雄二税調会長は「みんなで見つめ合って、議論するのが出発点」などと述べました。
財政問題について、与党側が“「財政再建」至上主義”ではないとしたのに対し、佐々木氏は、「（政府が）実際にやっていることは、財政赤字が大変だからと国民に負担を求めるものだ」と指摘。バブル時代の二倍近くの利益を上げている大企業には減税する一方、家計が赤字の国民には増税を押しつける政治を告発しました。
さらに､｢小泉『改革』から、四十六項目、十二兆七千億円も国民負担が増えている」と強調し、内需や家計を中心とする経済政策への転換を強く求めました。
佐々木氏は、消費税増税路線を重ねて批判。「政府が定率減税を廃止し、増税したのは、基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるという理由だった。ところが実際に国庫負担に使われたのは四分の一で、あとの四分の三は消えてしまった。足りないから今度は消費税という論理は、誰が考えてもおかしい」と強調しました。
政治の中身変えよ
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員は三日のＮＨＫ「日曜討論」で、福田改造内閣について「国民の生活が本当に大変な事態になっているときに、閣僚の顔ぶれを変えても、（政治の）中身が変わらなければ意味がない」と指摘しました。
佐々木氏は、後期高齢者医療制度、社会保障費の二千二百億円カット、新テロ特措法にもとづく米軍支援などを挙げ、「政策転換がまさに求められているのに、（福田改造内閣が示した政策の）内容は旧態依然たるもので、こういう状況では、国民の不満はますます高まるばかりだ」と述べました。
そのうえで、「臨時国会では、暮らしと平和の問題でしっかりと論戦をしていきたい」と表明しました。
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