2008年8月1日(金)「しんぶん赤旗」
タイが原油高対策
電気・水道・一部バス無料化
【ハノイ=井上歩】タイ政府は八月一日から、原油高騰下での低所得者層救済策として、一定量以下の電気・水道料金の無料化、一部公共バス運賃の無料化などを実施します。
七月二十五日には燃料にかかる消費税(物品税)引き下げを前倒しで実施。ガソホール(ガソリンとエタノールの混合燃料)の小売価格が一リットルあたり四・七バーツ(約十五円)下がっています。
現地からの報道によると、当初六カ月にわたって使用量五十立方メートル以下の水道料金を無料化し、電気料金も使用量によって無料化ないしは半額国庫負担にします。家庭向け液化ガスの値上げも延期しました。
またバンコク市内と周辺の七十三路線・八百台の公社バスを無料化。国営鉄道の三等車両も無料とします。
一連の対策を発表した十五日の記者会見でサマック首相は、燃料高騰のため落ち込んでいる景気を刺激し、同時に貧困・低所得者層を援助するための政策だと説明。予算は総額四百六十億バーツ(約千五百億円)にのぼると明らかにしました。