2008年8月1日(金)「しんぶん赤旗」
米基地貸与続けず
エクアドル通告 米軍撤退へ
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【メキシコ市=島田峰隆】南米エクアドル外務省は二十九日、二〇〇九年秋に期限切れを迎える同国西部マンタの米軍基地貸与協定を更新しない方針を米国政府に正式通告しました。
三十日付の外務省声明によると、通告は在キト米国大使館を通じて行われました。大使館高官との協議で、協定に基づく軍事作戦は〇九年八月に終了し、基地内の米軍要員の撤退作業は同年十一月中に完了することを確認。米軍撤退後、基地はエクアドル空軍の管理下に入ります。
米国務省のマコーマック報道官は三十日の記者会見で、「閉鎖は、違法な麻薬取引とたたかう米国やパートナー国の努力に深刻な空白をつくる」と言明。「他の場所や方法によってどう任務を果たすか検討したい」と、基地機能を他地域へ移転させる可能性を示しました。
マンタ基地の貸与協定は一九九九年に前政権が締結。〇七年一月に就任したコレア大統領は、対米従属からの脱却を訴え、貸与協定が切れる〇九年には更新しないことを選挙公約に掲げていました。
同国の制憲議会が二十四日に承認した新憲法草案には、外国軍基地を国内に置くことを禁止する条項が盛り込まれました。
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