2008年8月1日(金)「しんぶん赤旗」

横須賀に9月配備

米原子力空母 火災原因は喫煙


 五月下旬に米原子力空母ジョージ・ワシントンの艦内で発生した火災の原因を調査していた米太平洋艦隊は七月三十日(現地時間)、「無許可の喫煙」が火災の原因と断定し、同艦のダイコフ艦長とドーバー副長を解任しました。併せて、米海軍横須賀基地(神奈川県)への同空母の配備日程を「九月下旬」と発表しました。

 G・ワシントンは当初、八月十九日に横須賀に配備される計画でしたが、太平洋上を航行中の五月二十二日に火災が発生。同月二十七日から米西海岸のサンディエゴ(カリフォルニア州)で修理と調査を行っていました。

 米太平洋軍の調査によると、無人の補助ボイラー室で無許可の喫煙を行っていたことが原因で、隣接した区画に「不適当に置かれた可燃性物質」=冷凍圧縮機用の潤滑油に引火しました。

 一歩間違えば核事故につながりかねない原子力空母で、こうした事故が人為的ミスで引き起こされたことは重大です。

 火災は十二時間続き、乗組員三十七人が負傷、一人が重傷を負いました。艦内の三千八百区画のうち約八十区画が燃え、修理費用は約七千万ドル(約七十五億円)に達しました。

 米太平洋艦隊は、「ジョージ・ワシントンの修理はほぼ完了した」として、五月まで横須賀に配備されていた通常型空母キティホークとの任務交代を八月七日から開始し、二十一日にサンディエゴを出港、九月下旬に横須賀に到着する日程も発表しました。

 横須賀市では原子力空母の配備への不安が強く、昨年と今年の二回にわたり、配備の是非を問う住民投票条例を求める署名が提出されています。



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