2008年7月28日(月)「しんぶん赤旗」
住宅ローン借り手救済
米上院、住宅法案を可決
【ワシントン=鎌塚由美】米議会上院は二十六日、サブプライム(低所得者向け高金利)住宅ローン問題をきっかけにした金融不安に対処するため、ローンの借り手を救済することなどを盛り込んだ住宅法案を可決しました。下院ではすでに通過しており、ブッシュ大統領は、速やかに署名する見込みです。
法案の最大の柱は、最大で三千億ドル(約三十二兆円)の債務保証。これにより、サブプライム住宅ローンの返済に苦しむ約四十万人といわれる住宅所有者が、金利の低いローンへ借り換えることを支援します。
また政府系住宅金融会社である連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)に対して、資本注入と緊急融資による公的資金の投入を可能にしました。
議会予算局は、公的資金投入の可能性は「50%未満」としながら、投入時の財政負担は二百五十億ドル(約二兆六千五百億円)と試算しています。