2008年7月26日(土)「しんぶん赤旗」
東アフリカへ募金訴え
食料高騰で国際援助団体
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国際援助団体オックスファム英国は二十四日、世界的な食料価格の高騰、干ばつ、紛争などによって東アフリカ諸国で人道的な危機が広がっているとして、援助活動のための緊急募金を呼びかけました。
オックスファムによると、エチオピア、ソマリア、ケニアでは数百万人に緊急食料援助が必要な状態となっており、土地のない農民、放牧民、紛争による国内避難民の間で生計の危機が広がっています。また干ばつの被害を受けた地域では劣悪な衛生状態の中で疾病の危険が増大しています。
エチオピアでは、雨期に雨が少なかったことから干ばつが広がり、多くの地方で食料不足が起きています。国際的な食料価格高騰は小麦価格が半年で二倍以上になるなど影響は大きく、状況は今後さらに悪化すると予測されています。
中央政府不在の状態が十六年以上も続いているソマリアでは事態はさらに深刻です。百万人以上が国内避難民となっており、緊急食料援助を必要としている人々は二百六十万人に達しています。輸入米の価格は今年一月から五月にかけて350%も上昇。栄養不足率は国連の緊急レベルを超え、人口の18―24%に広がっています。
ケニアでは北部で五年間にわたって干ばつが続き、食料価格高騰の影響は人口の70%に及んでいます。また昨年末の大統領選挙に端を発した暴力事件で一部の地域で食料生産が減少したことも影響しています。