2008年7月20日(日)「しんぶん赤旗」
米軍、削減計画策定へ
イラク 撤退見通し示す
両首脳合意
【ワシントン=西村央】ホワイトハウスが十八日、明らかにしたところによると、ブッシュ米大統領とマリキ・イラク首相は十七日、テレビを通じて会談し、米軍部隊の削減とイラク治安部隊への治安権限移譲に関する計画表を作ることで合意しました。
ブッシュ政権は米軍の撤退や削減の日程策定を拒否してきましたが、イラク側の要求に応じました。
両首脳が合意した計画表は、交渉中の米軍駐留地位協定か関連文書に盛り込まれるとみられます。ホワイトハウスの発表によると、計画表は撤退の「おおまかな時間的な見通し」を示すものです。
米軍は国連安保理の決議を根拠にイラクに駐留していますが、今年末で期限が切れます。来年以降も駐留するために、米・イラク両国は地位協定の締結交渉を進めています。
イラクでは米軍の長期駐留や米兵への免責特権付与に対する反発が強く、交渉は難航しています。マリキ首相は今月初め、米軍の撤退計画を明記した文書を締結するよう米国に求めました。
両首脳は会談で、両国の間で協議が進められている二国間の正常な関係確立をめぐっても協議。これらの交渉を可能な限り早く決着させることで合意しました。
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