2008年7月20日(日)「しんぶん赤旗」
職員の人権守ろう
政党機関紙訴訟で学習会
川崎
神奈川県川崎市(阿部孝夫市長)による市幹部職員への政党機関紙購読調査に対し、市職員など六氏が憲法違反の思想調査だとして市を相手に損害賠償を求めている裁判(横浜地裁川崎支部・二十九日結審)の学習会が十八日、川崎市で開かれ七十人が参加しました。主催は同裁判を支援する会。
証人として法廷に立った日本共産党前市議の西村英二、元民放アナウンサーの安藤八重子、元市職員の星田一雄、角田(つのだ)和嘉子の四氏が思いを語りました。
角田氏は「(調査は)市長が中立性を破って職員の心のなかまで支配するもの」とのべ、安藤氏は「市民のための仕事をする職員を色分け・排除することは市民のためにならなくなると予測したが、市役所が活気を失い、市が住民を敵視するようになり、(予測が)現実になった」とのべました。
岩村智文弁護団長が講演し、購読調査は阿部市長が公明党と組み、市職員の思想信条を攻撃して市長の反共路線へ服従させるためのものだと批判しました。また、公務労働者の内心・思想の自由、知る権利、プライバシー権など基本的人権を守り発展させるべきだとのべました。
日本共産党の石川建二川崎市議が、阿部市長が職員削減をすすめるなか、毎年五人の自殺者が出るような職場になっている実態を示し、職員の人権を守るためにたたかう決意をのべました。
川崎市の政党機関紙購読調査 「しんぶん赤旗」購読で市職員に共産党市議が圧力をかけているとの公明党議員の二度の質問にこたえ、阿部孝夫市長が、いっせい地方選前の二〇〇三年三月、係長以上の職員全員に「市議から政党機関紙購読の勧誘を受けたことがあるか」「圧力を感じたか」「購読したか」などを聞くアンケート調査を実施したもの。