2008年7月19日(土)「しんぶん赤旗」
米軍新基地に反対
沖縄県議会が決議
沖縄県議会六月定例会は十八日、最終本会議を開き、日本共産党を含む野党六会派が提出した「名護市辺野古沿岸域への新基地建設に反対する」決議・意見書を賛成多数で可決しました。日米両政府が合意した辺野古沿岸域へのV字形滑走路建設案に県議会が反対を決議するのは初めて。新基地建設を推進する仲井真県政・日米両政府への痛打となることは必至です。
決議・意見書では、「辺野古海域は、国の天然記念物であるジュゴンを初めとする希少生物をはぐくむ貴重な海域であり、新たなサンゴ群落が見つかるという世界にも類を見ない美しい海域である」と強調。このことから「新たな基地の固定化と、新基地建設工事に伴う環境汚染や大規模な埋め立てによる環境破壊につながる辺野古新基地建設に断固反対し、世界に誇れる自然環境を後世に残し引き継ぐことこそが我々沖縄県民の責務である」として、日米両政府にたいし新基地建設を早急に断念するよう強く求めています。
日本共産党県議団からは前田政明県議が代表して同案への賛成討論をおこないました。
前田県議は「県知事が人類の宝であるジュゴンのすむ辺野古の海を埋め立て、世界の罪なき人々を殺りくする海外侵略の恒久的な米軍新基地建設を日米両政府とともに推進することは許されない」と厳しく批判。同案は「県民の道理ある訴えであり、全国・世界の人々への訴えである」と結びました。
賛成二十五、反対二十一で同決議・意見書が可決された瞬間、傍聴席からは喜びの拍手がいっせいにわき起こりました。
六月におこなわれた県議選で、日本共産党は三議席から五議席に躍進し、野党が多数を占めています。
後期医療廃止 原油高対策も
最終本会議ではこのほか、後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書、原油価格の高騰対策を講じることを求めた決議・意見書なども可決されました。
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