2008年7月18日(金)「しんぶん赤旗」

緊急要求実現へ懇談

燃油高で全漁連と共産党

（写真）全漁連の宮原邦之代表理事専務（中央）と懇談する（左手前から）紙、小池、（右手前から）有坂、高橋の各氏＝17日、東京都千代田区

　日本共産党の小池晃参院議員（政策委員長）、紙智子参院議員、高橋ちづ子衆院議員は十七日、東京都千代田区の全国漁業協同組合連合会（全漁連）を訪れ、燃油急騰による漁業界の窮状を聞き懇談しました。有坂哲夫党農・漁民局長が同行、全漁連の宮原邦之代表理事専務が応対しました。

　漁業団体との懇談は、前日の大日本水産会に続くもの。宮原氏からも、「このままでは若い人が漁業を続ける意欲を失い、日本から漁業がなくなってしまう。ぜひとも国の支援が必要です」との要望が寄せられました。

　漁業用燃料のＡ重油の価格は、ここ五年間で三倍に高騰。とくに今年一月以降は毎月あがり続け、一キロリットルあたり十二万円にも迫っています。十五日には、漁業の危機を訴え全国二十万隻が参加する一斉休漁や、東京都内で三千人以上が結集する全国漁民大会が行われました。

　宮原氏は、「生産コストに占める燃油の割合がすでに４０―５０％にもなり、省エネではもはや対応できない」と窮状を訴え、全国漁民大会で決議した四つの緊急要求―燃油価格への直接補てん▽税制や金融措置での支援▽投機マネーの規制▽燃油の安定確保―の実現を求めました。

　小池氏は、「漁業への打撃は、国民に安全・安心な魚を供給できなくなり、自給率のますますの引き下げにもつながる大問題です。燃油に直接補てんする支援策をはじめ、投機マネーという根本問題にもメスを入れる必要があります。“漁（いさり）火を消すな”という声にこたえて頑張ります」と話しました。