2008年7月15日(火)「しんぶん赤旗」
築地市場
汚染地に移転 撤回を
水産仲卸業者ら都に迫る
東京都が都民の反対を無視して、築地市場(中央区)を高濃度の有害物質で汚染されている東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転しようと計画している問題で、築地市場の水産仲卸業者らでつくる「市場を考える会」は十四日、都と国に対し、移転計画を白紙撤回するよう申し入れました。
都に申し入れた同会の山崎治雄代表、斉藤隆幹事長らは「食の安全・安心を守るのは都の義務だ。都は『汚染は処理する』というが、対策案でも地中深くに汚染が残り、地震が起きれば地表に出る危険がある」「食品偽装や汚染で消費者は敏感になっている。(汚染物質が出て)市場が閉鎖されれば食品を供給できなくなる」「これまでにも請願書や六万人の移転反対署名を提出したが、何の回答もない。都民をばかにしている。移転ありきの姿勢を改め、石原慎太郎知事はきちんと対応すべきだ」などと訴えました。
石原知事に対し、食の安全・安心を軽視した責任、多額の税金をつぎ込み移転に固執する理由、築地市場の業者の意向調査の実施など八項目についてただし、三十日までに回答するよう求めました。都の担当者は、要請の趣旨は知事に伝えると答えました。
一行は、農林水産省、環境省を訪れ、都に移転計画を撤回させるよう求めました。