2008年7月13日(日)「しんぶん赤旗」
労働基本権の回復を
公務員制度 全労連がシンポ
公務員の労働基本権はく奪を指示したマッカーサー連合国最高司令官書簡(一九四八年七月)から六十年を迎えて、全労連公務員制度改革闘争本部は十二日、労働基本権を考えるシンポジウムを東京都内で開きました。
国公労連の福田昭生委員長が、国民本位の行財政確立と労働基本権回復が求められているとあいさつ。全労連の小田川義和事務局長が、団結・団体交渉・争議権を含む労働基本権の全面確立めざす公務員制度改革に関する考え方を報告しました。
根本到・大阪市立大学大学院教授の司会で竹澤哲夫弁護士、西谷敏・近畿大学法科大学院教授、晴山一穂・専修大学法科大学院教授が討論しました。
竹澤氏は、「スト権回復闘争」にもふれて労働基本権回復めざすたたかいを今こそ広げるときだと強調。西谷氏は、一時期を除き判例では争議行為の全面禁止を合憲としてきたことにふれ、その論拠を批判しました。
晴山氏は、成立した国家公務員制度改革基本法は、政権党いいなりの公務員をつくるもので、民主的な公務員制度に基本権は不可欠だとのべました。
討論では自治体や学校、公務関係職場で、公共サービスが脅かされている実態が告発され、国民の立場にたつ行政をつくるうえでも基本権確立の重要性が訴えられました。
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