2008年7月9日(水)「しんぶん赤旗」
環境・貧困 つながっている
政治・社会変えよう
市民サミット閉会
札幌市内で三日間にわたって開催された「市民サミット2008」(共催=G8サミット市民フォーラム北海道、G8サミットNGOフォーラム)は八日、まとめの意見を交換して閉会しました。
同サミットは、環境、貧困、平和・人権問題など四十を超える分科会やワークショップを開催。各分野での現状や課題、展望などが活発に話し合われました。
主催者の一人、星野昌子・NGOフォーラム代表は「温暖化で貧しい国で災害がおき、貧困層がさらに苦しめられている現状がある。共通して話し合われたのは、各問題がおおもとでつながっているということ。そして新しい社会をつくっていこうという意気込みだった」と語ります。
変革のための先住民ネットワークのミニー・デガワンさん(フィリピン)は「私たちが作る(トウモロコシなどの)食料は私たちの食卓ではなく、バイオ燃料を作る工場に持ち込まれる」と語ります。「小国の人たち、森林や生物の多様性などが大企業のために犠牲になっている。共犯者が政府だ」と強調しました。
「文化の違いを超えて、認め合いながら議論ができた」と語った市民フォーラム北海道の杉山さかゑさん(北海道グリーンファンド)は「温暖化で人類の危機といわれるが、これを社会変革のチャンスととらえて、連帯し、温暖化も貧困も格差もない社会をつくっていきたい」。
来年のサミット開催国、イタリアから参加したサラ・ペタリーニさんは「成長を追求する経済の方向ではもうだめだ。新たな社会に向かうべきとき。政治変革に向け、市民が立ち上がるときだ」と語りました。
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