2008年7月8日(火)「しんぶん赤旗」
“普通の民”の危機救え
アフリカの農民 G8首脳に訴え
「気候に左右されるアフリカの農民の生活を知ってほしい」。北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)でアフリカ開発が議題となった七日、アフリカ問題に取り組む非政府組織(NGO)が、留寿都村のホテルで記者会見しました。小規模農民の生活実態を紹介し、主要八カ国(G8)首脳にアフリカの人々の生活への支援や地球温暖化対策を求めました。
初めて飛行機に乗ってザンビアから来日した小規模農民のジョイス・ムワンジェさん(47)は男四人、女三人の母親。朝早く子どもを学校に送り出した後、夫とともに畑を耕し、食事をつくるマキを準備するという日常を紹介しました。
有機農法を導入すると土地が豊かになり、生産が拡大。一方、「ヒマワリの種から油を搾る機械を買えないので、ヒマワリを売って高い油を買っている」という現状を語りました。
「彼女は雨が降らなければ畑で何もつくれない」とアフリカの農民団体ネットワークのジョセフ・スーナ氏(ウガンダ出身)。アフリカの農業が、気候変動による水資源枯渇の危機にさらされていることを指摘し、「世界のリーダーは、ジョイスさんのような普通の人が直面する危機に答えられるよう話し合うべきだ」と述べました。