2008年7月8日(火)「しんぶん赤旗」
アフリカ関連NGO
支援の約束 履行を訴え
北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の開幕に伴い、同サミットに参加しているアフリカ関連の非政府組織(NGO)が七日、相次いで声明を出し、主要八カ国(G8)に対して、これまでに約束したアフリカ支援策の確実な履行を求めました。
二〇〇五年のグレンイーグルズ・サミット(英国)では、対アフリカ政府開発援助(ODA)を倍増し、二〇一〇年までに二百五十億ドル(約二兆七千億円)増額することで合意しましたが、国際NGO「DATA」(負債・エイズ・貿易・アフリカ)は、「現状では目標達成が危ぶまれる」と指摘し、合意を履行するための日本政府の責任を求めました。
「アフリカ・エイド」のキャロライン・カイラさん(マラウィ)は「数多くの合意がなされているが、G8のどの国も目標に達していない。このまま放置すれば、食料問題で危機的な状況が訪れる」と述べました。
「TICADIV・NGOネットワーク」の冨田沓子さんは「日本政府は今後五年間でのODA倍増を実行すると同時に、G8諸国の援助倍増に向けて全力を傾けてほしい」と指摘しました。
食料・保健・感染病など深刻な問題を抱えるアフリカ諸国への支援は国際社会の主要議題となっていますが、支援策の遅れが指摘されています。
七日のサミット拡大会合でも、「過去の合意の進ちょく状況を、チェックする必要がある」との意見が出されています。