2008年6月30日(月)「しんぶん赤旗」
憲法に沿う保健所に
住民と共同し健康増進
全国集会開く
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第十回保健所・公衆衛生を考える全国研究交流集会が二十八、二十九の両日、名古屋市で開かれました。全国の自治体労働者、住民、研究者でつくる実行委員会(長山重道実行委員長)の主催で、百人が参加しました。
横浜市の大幡保夫さんが実行委員会報告を行い、社会保障の拡充を求める国民世論の高まりと各地での要求運動が前進するなかで、憲法二五条にそった保健所のあり方を追求する取り組みの重要性を強調しました。
日本福祉大学地域ケア研究推進センターの平井寛主任研究員が「介護予防について考える」と題して講演をし、住民と行政の共同で“地域の福祉力・ご近所の底力”を発揮し、健康増進と豊かな地域づくりを進めようと訴えました。
「今、公衆衛生に求められること」と題したトーク(討論会)で、老人保健施設長の徳田秋さんは「国民の健康を守るために、格差社会のひずみを正す活動と結びついた公衆衛生活動の構築を」と呼びかけました。
医学博士の小林勇さんは、中国冷凍ギョーザ事件にみられる食品衛生行政の後退を指摘しました。
めいきん生協理事の大橋美由紀さんは「行政は食の安全で正確な情報提供を」と訴え、名古屋市職員労組えいせい支部の古沢秀芳副支部長は、市民に親しまれ信頼される保健所をつくりたいと述べました。