2008年6月30日(月)「しんぶん赤旗」

全視協

安心の歩行環境可能

東京でまちづくり集会 経験を交流


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(写真)可動式ホームさくを点検する全視協まちづくり集会の参加者=29日、都営三田線の三田駅ホーム

 全日本視覚障害者協議会(全視協、正岡光雄会長)は二十九日、東京都港区の都障害者福祉会館で、「まちづくり集会二〇〇八IN東京」を開き、視覚障害者が安心して歩行・移動できる環境整備を進めるための経験を交流しました。二日間の日程。集会には全国から視覚障害者ら約七十人が参加。一日目は、可動式ホームさくの設置された駅ホームなどの点検行動もしました。

 集会では、コンピューター技術専門の坂村健東京大学教授が講演。急速な技術進歩で、極小コンピューターを道路や施設、つえなどに埋め込むことが可能になりつつあると指摘。これを「ユビキタス(英語であらゆる所にコンピューターがあるという意味)社会」ということも紹介しました。

 そのうえで、「コンピューターの進歩は、あと十年、二十年後には、視覚障害者が安心して移動できるユビキタス社会を実現することを可能にしている。この新技術を生かすには、障害者の声を反映した法律をつくり、統一的普及を強制する仕組みが必要だ」と強調しました。

 全視協の山城完治総務局長は二〇〇六年に成立した「バリアフリー新法」について報告しました。

 山城氏は「今年、うれしいことが二つあった。JR山手線と都営大江戸線に、十年あるいは五年の間に可動式ホームさくの設置が決まったこと。この法律成立時の付帯決議に、可動式ホームさくの設置の促進が盛り込まれていたことも影響している」と指摘。同法が視覚障害者のまちづくり運動に多くの点で役立つとし、活用を呼びかけました。


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