2008年6月24日(火)「しんぶん赤旗」
戦争の事実 伝えて
沖縄戦63年
誓いを胸に 犠牲者追悼
沖縄は二十三日、県民四人に一人が亡くなった沖縄戦「終結」から六十三年を迎えました。この日は、県が定めた「慰霊の日」です。犠牲者をしのぶ追悼式が県内各地で開かれ、悲惨な戦争の記憶の正しい伝承と、恒久平和の実現などを誓い合いました。
最後の激戦地となった糸満市摩文仁(まぶに)に建つ、全戦没者二十万人以上の名前が刻まれている「平和の礎(いしじ)」では、朝早くから遺族らが献花に訪れ、静かに手を合わせ、涙をぬぐう姿が見られました。
「集団自決」をめぐる歴史教科書の改ざん問題など、沖縄戦の実相をゆがめる動きに対して、遺族からは「事実は事実としてきちんと伝えてくれないといけない」(那覇市・八十四歳の女性)と涙ながらの訴えも聞かれました。
正午からは、県主催の「沖縄戦全戦没者追悼式」が平和祈念公園(糸満市)で開かれ、遺族や関係者ら五千六百七十人が参列しました。
猛暑のなか、にじむ汗もぬぐわず一分間の黙とうをしました。
仲井真弘多知事が「平和宣言」を読み上げ、福田康夫首相があいさつ。読谷村立読谷小学校四年生の嘉納英佑君が「世界を見つめる目」とする自作の詩を朗読し、平和を祈念しました。
日本共産党から赤嶺政賢衆院議員が参列し、献花を行いました。党県議団も参列しました。
今年、「平和の礎」には韓国や米国人を含む百二十八人の戦没者が新たに刻銘されました。
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