2008年6月20日(金)「しんぶん赤旗」
新銀行東京
“倒産企業にも融資を”
録音CD 生々しく
「自民や公明の先生が新銀行にお願いすれば、みんな貸してくれるんだと言いまくっているんです」。日本共産党都議団が入手した東京都と新銀行東京との打ち合わせ会議(二〇〇五年一月二十日)の録音CDには、生々しいやり取りが記録されています。
この中で、都幹部は、「与党筋」の意向として、倒産した人に新銀行が融資するよう要求。「(平成)十五年ごろの都議会で『過去倒産した企業のおやじには七年間ぐらいは融資しないという部分があるようです』、与党筋では『アメリカだと、つぶれた履歴があっても…融資する。要は新銀行の役目だ。そういう銀行じゃないと意義がない』という…そこを融資するか」と述べています。さらに津島隆一設立本部長(当時。現新銀行代表執行役)とみられる人物が「他の条件がしっかりしているなら、一律七年とか五年とか三年とかじゃなくてチャンスを与えるべきだろう」と発言しています。
「再度事故を起こした場合、たぶん、株主代表訴訟の対象となる可能性がある」「少なくとも背任に問われる可能性がある」と渋る新銀行側に対し、都側は「(大株主の)東京都は代表訴訟しないですよ」と述べ、「法律上ダメなのか」などと重ねて問いただしています。
新銀行側は「背任になる可能性がある。銀行に損害を与える可能性が相当にあることを、常識を外れてやったということですから」と、金融界の常識に反した都の提案に反論しています。