2008年6月19日(木)「しんぶん赤旗」
未就学児親の時間外労働制限
知らない45%
請求せず32%
全労連女性部
全労連(全国労働組合総連合)女性部が、妊娠・出産・育児に関する実態調査結果をまとめました。
産前休暇(労働基準法では予定日の六週間前)の取得期間についてたずねると、「八週間程度」(34・9%)「六週間程度」(33・1%)「三―四週間程度」「七週間程度」の順番でした。
産後休暇(同八週間)の取得期間については、「八週間程度」75・2%、「十週間以上」14%でした。
労基法は妊産婦の時間外・休日労働、深夜業の免除、他の簡易な業務への転換を認めています。時間外労働がある職場で「多忙・代替者がいないなどの理由で免除を請求しなかった」という人が30・8%いました。休日労働でも同じ理由で請求しなかった人が22・2%、深夜業免除の人でも未請求が22・5%いました。
前述の状況のなか、「妊娠が順調だった」人は三割にとどまっています。貧血やきついつわり、むくみ、切迫流産などの異常がみられました。
出産時に異常がみられた人は四人に一人(23・8%)。帝王切開、陣痛微弱、鉗子(かんし)・吸引分娩(ぶんべん)、逆子などでした。生まれた子どもの7・4%に異常がみられました。
産休終了後、子どもが一歳になるまでの働き方(複数回答)は、「育児休業をとった」「育児時間をとった」「通常通り勤務した」「短時間勤務にした・部分休業」の順番でした。
改正育児・介護休業法は、就学前の子どもがいる労働者が申し出た場合は深夜業(午後十時―午前五時)の免除、時間外労働の制限を認めています。
深夜業免除を「職場の事情で請求していない」人が18・4%、「免除できることを知らなかった」人が29・6%いました。
時間外労働制限を「職場の事情で請求していない」人は32・3%、「知らなかった」人は45%にのぼりました。
育児休業制度改善にむけて要求したいこと(三つ以内回答)はグラフの通りでした。
調査は〇七年一―三月に実施、〇一年以降に妊娠・出産した正規労働者千八百人が対象です。職種は、一般事務職、看護師、教職員、保育士などでした。
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