2008年6月13日(金)「しんぶん赤旗」
新銀行東京
「点検」会議開催裏付け
共産党都議団 都の資料を公表
計画通りの経営迫る
担当幹部ら頻繁に出張
日本共産党東京都議団は十二日、都庁内で会見し、東京都が新銀行東京にマスタープラン(都策定の基本計画、二〇〇四年)通りの経営を迫る場となった会議の開催を裏付ける都側の資料を公表しました。
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共産党都議団が入手し、公表した資料は、津島隆一新銀行設立本部長(当時。現新銀行代表執行役)ら都幹部職員の「旅行命令簿兼旅費請求内訳書」。都との会議の内容をまとめた新銀行側の「ブリーフィングメモ」に記載された日に、その「メモ」に記載された津島氏ら都幹部が新銀行を訪れていたことが確認できます。
問題の会議は、新銀行開業前(〇五年四月)の〇四年十一月から〇五年一月にかけて開催。「メモ」は、都の計画に無理があるとして修正しようとした旧経営陣に、津島氏らが計画通りの実行を迫ったことを示す内容になっていました。
三月都議会で共産党都議団が「メモ」を明らかにし、石原慎太郎都知事を追及しましたが、都は調査すら拒否してきました。会議への出席を裏付ける都の資料の存在で、「メモ」の信ぴょう性が高まりました。
共産党都議団の吉田信夫幹事長は会見で、会議の議事録や出席者のメモなどの記録の公開を求めたにもかかわらず、都が「存在しない」として拒否したことを批判。「会議が行われたのは明白な事実だ。知事が調査して、議会と都民の前に全面的に明らかにすべきだ」とし、開会中の都議会で出席者を招致して解明を求めていきたいと語りました。
入手した「旅行命令簿」では、津島氏ら都幹部が頻繁に新銀行に出張し、「打ち合わせ」をしたことも判明しました。津島氏は、〇四年八月から〇五年六月にかけて四十一回も新銀行に出張。他の幹部らも年間四十から五十回、新銀行に出張していました。
新銀行は、都がプランで決めた過大な融資目標やずさんな融資審査システムを踏襲した結果、千十六億円の累積赤字を抱え、当初出資した一千億円の大半八百四十億円余の税金がドブに捨てられる見込みです。
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