2008年6月5日(木)「しんぶん赤旗」
核問題は「いい方向」
北朝鮮 町村長官、山下議員に
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町村信孝官房長官は四日の参院拉致問題等特別委員会で、日本共産党の山下芳生議員から北朝鮮の核問題をめぐる動きへの評価を問われたのに対し、「少なくとも、いい方向に進みつつある」との認識を示しました。
山下議員は、「日朝平壌宣言の立場や六カ国協議のもとで、核問題の道理ある解決が図られれば、拉致問題の早期解決の新しい条件も開かれる」と指摘。高村正彦外相は、核問題での進展は、拉致問題解決に向けての進展にとって有益だとの考えを示しました。
五月二十七、二十八両日には北京で米朝協議が開かれ、「前向きな議論ができ、事態は着実に進展している」(ヒル米国務次官補)とされます。また、北朝鮮は一万八千ページに及ぶ核関連文書を米に提供しています。山下議員はこれらの動きに対する政府の認識をただしました。
町村官房長官は、核問題での動きを評価しつつも、「残念ながら、日朝関係については具体的な進展は得られていない」とのべ、六カ国協議の枠組みは、日朝関係の進展にも有効だとの認識を表明。高村外相は、「過去(の植民地支配の歴史問題の清算)を含む日朝関係が遅れている。ここが遅れないよう全力をつくしたい」と表明しました。
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