2008年6月4日(水)「しんぶん赤旗」
大銀行の「穴埋め」なぜ
ゆうちょ銀の保険機構加入 佐々木議員が批判
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衆院財務金融委員会は三日、国会同意人事である預金保険機構の理事長候補に再びなった永田俊一氏への参考人質疑を行いました。日本共産党から佐々木憲昭議員が質問に立ちました。佐々木氏は、郵政民営化でゆうちょ銀行が預金保険機構への加入を義務付けられた問題を取り上げました。
預金保険機構は金融機関の破たんに備え、政府・日銀・民間金融機関の出資で運営されています。永田氏は、ゆうちょ銀行が年間約五百数十億円もの保険料を新たに負担する試算を示しました。この間の金融破たんで、預金保険機構の責任準備金などの残高は三月末で約一兆四千億円の赤字となっています。
佐々木氏は、銀行への公的資金の投入などでできた赤字を、ゆうちょ銀行の保険料で穴埋めするのは筋が通らないとして、永田氏の見解を求めました。
永田氏は、「そういう意見もあるが、民間金融機関は加入することになっている」と負担を当然視しました。
佐々木氏は「ゆうちょ銀行の保険料負担は、銀行の経営破たんに責任のない、貯金している庶民の負担になる。大銀行の保険料負担をふやし、赤字を解消する仕組みをつくるべきだ」と求めました。
同意人事の質疑
同日、衆・参の議院運営委員会で、同じく国会同意人事である日本銀行政策委員会審議委員候補の池尾和人慶応大学教授から所信聴取し、質疑を行いました。
両氏を含む国会同意人事は六日の衆参本会議で採決される予定です。