2008年5月27日(火)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療
苦情・質問が20万件
党東京都議団調べ 「人権侵害」の声も
七十五歳以上を対象にした後期高齢者医療制度実施を前後して東京都内の区市に寄せられた問い合わせ・苦情件数は三、四月の二カ月間で二十万件を超すことが二十六日、日本共産党東京都議団の調査でわかりました。
調査は十二日から十五日にかけて、都内二十三特別区、二十六市を対象に実施。未集計と回答した七区市を除き、問い合わせ・苦情件数の合計は二十万四千三百六十三件に達しました。
内訳は区部(十九区)で十四万六千二百六十八件、市部(二十三市)で五万八千九十五件。月別でみると三月は四万八千八百六十一件、制度がスタートした四月には十五万五千五百二件にはね上がりました。
後期高齢者医療制度の対象になるお年寄りは、苦情・問い合わせ件数の回答があった自治体に九十二万一千三百人住んでおり、単純計算で五人に一人が問い合わせ・苦情を寄せたことになります。
内容では、「七十五歳以上で人間を区別するような制度は人権侵害だ」「『年寄りは早く死ね』という制度か」といった意見や、「(保険料が)安くなるといっていたが実際には高くなった」「断りもなく年金から保険料を天引きするのはおかしい」という意見がありました。
調査結果を受けて日本共産党都議団と党都委員会は同日、後期高齢者医療制度の廃止を政府に求めるよう都に申し入れました。
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