2008年5月24日(土)「しんぶん赤旗」

「橋下改革」異議あり

大阪府民集会 教育・福祉を守れ


 住民の暮らし切り捨てに批判が広がる大阪府の「橋下改革」について考えようと「府民共同集会」が二十三日、大阪市内で開かれました。府のプロジェクトチーム(PT)が打ち出した財政再建案の撤回を求める「府民要求連絡会」や医療、教育、障害者福祉など各分野七団体が呼びかけ、会場を埋める約八百人の市民らが参加。大阪社会保障推進協議会の井上賢二会長が「改革に異議ありと声をあげる一大決起の場」だと訴えました。

 講演した高山新・大阪教育大教授は、「橋下改革の根本にある矛盾」を詳述し、橋下徹知事が強調する「財政破たん」の根拠をデータで論破。家庭の住宅ローンに例えながら中長期的な財政再建が可能だと示したうえで、「手段の財政再建案と目的が一緒になっている。大阪をどうつくるのか、ビジョンを示すべき」だと批判しました。

 各団体によるリレートークでは、小学校で三十人学級を担任する女性教師が、現場の実態を紹介。PT案による四十人学級化で、「きめ細やかな指導ができなくなる」と危ぐし、「一人ひとりに向き合う時間」の必要性を訴えました。ふん装も交えた寸劇に、会場からは笑い声が起こりました。

 特別講座には、大阪講談協会の旭堂南陵会長がゲストに招かれました。皮肉やユーモアを交えながら、「(橋下知事は)文化をまったく知らない」と批判しました。


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