2008年5月20日(火)「しんぶん赤旗」
乳幼児の栄養失調深刻
ミャンマー 数千人死亡の見通しも
【ハノイ=井上歩】サイクロン被害にあったミャンマーで支援活動をする民間団体「セーブ・ザ・チルドレン」は十八日、被災地の乳幼児が深刻な栄養失調状態にあり、迅速な食料援助がなければ二、三週間で数千人の子どもが死亡するとの見通しを明らかにしました。
セーブ・ザ・チルドレンの調査によると、被災地のイラワジ川デルタ地帯では被災前から、五歳未満の乳幼児約三万人が栄養失調状態にありました。同団体は声明で「いまだ援助を受けられていない数十万人のなかの子どもの多くは、もうそれほど生きられない」としています。
同団体はミャンマーでこれまで十四万人に食料などを配布。「手遅れにならないうちに支援を拡大する必要がある」としています。
国連児童基金(ユニセフ)は同日、被災地入りした調査・援助隊の報告として、もっとも深刻な被害をうけている被災者の40%は子どもだと指摘。家屋の破壊や劣悪な水・衛生環境が子どもの健康と生命を「深刻に脅かしている」としています。