2008年5月19日(月)「しんぶん赤旗」

資本主義の暴走―貧困・投機・環境

ルールある経済社会を

テレビ朝日系番組 志位委員長が語る


 「マルクスがかつて指摘した資本主義の限界。懸念される世界経済の行方、世界中で広がっている格差、資本主義はもはや限界なのか」――。テレビ朝日系「サンデープロジェクト」は十八日、「資本主義は限界か?」というタイトルで「日本共産党・志位和夫委員長に聞く」企画を放送しました。資本主義の限界を正面から問いかける企画は異例です。(詳細)


 冒頭の言葉は、番組で流れたナレーション。番組は、サブプライムローン問題に端を発した世界の景気低迷、格差拡大などは資本主義の限界を示すものなのかを、田原総一朗氏が志位氏に問いかける形で進行。最近の『蟹工船』(小林多喜二著)やマルクスのブームも話題になりました。

 志位氏は、マルクスやエンゲルスの言葉をフリップで示しながら、「資本主義の限界」をどうみるかや「ルールある経済社会」づくりについて縦横に語りました。

 「マルクスが百年以上前に、将来は資本主義の限界が見えてきて破たんするといった。どう見ますか」。田原氏のこんな質問に、志位氏は「もうけ第一主義の暴走が限界に来ているということはいえると思うんです」とずばり指摘します。

 資料もふんだんに示され、「貧困・投機・環境」での資本主義の暴走ぶりが浮かび上がりました。「いまの資本主義と共産党の主張との競争は、ある意味、環境問題でかなりクリアに出ていると思います」(星浩・朝日新聞編集委員)との発言も。

 欧州と比べても異常なノンルールぶりを指摘した志位氏は「ルールのない資本主義から、ルールのある経済社会に進もう」と呼びかけました。


「社会的規制」が必要/現実問題に説得力

共感の電話・メール殺到

 番組終了後、党本部には電話やメールが殺到。「全面的に共感、賛同しました」「マルクスの言うとおり、資本主義の限界がきていると思う」などの感想が寄せられました。

 テレビに「かじりついてみた」という女性は「サブプライムローンとか市場原理主義とか、難しい話をわかりやすく話してくれた」。別の女性は「たったいま世界で起こっていることについての疑問がわかった思い」と語りました。

 「46歳男性サラリーマン」は、メールで「ワーキングプアの急増や貧困。日本の資本主義が異常であることがよくわかりました」。43歳の男性はメールで「派遣労働や長時間労働など日本の『ルールなき資本主義』が限界にきていると思いました。これを打破するためにも『社会的規制』が必要だというのは同感です」と書きました。

 埼玉県春日部市の男性は「志位さんは現実の問題に説得力をもって迫っていた」と電話。北海道の男性は、志位さんが、どこかの国をモデルに決めるわけにはいかないが、EU(欧州連合)が目指していることは参考になると語ったところがよかったと話し、「資本主義の枠内で改革が可能だといったところがインパクトがあった」と語りました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp