2008年5月15日(木)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度廃止せよ
雨中の政府要請・座り込み
廃止、廃止、廃止――。七十五歳以上を差別する後期高齢者医療制度の廃止を求め、年金生活者ら約六百人が十四日、厚生労働省前で「廃止」と書いた紙を頭上に掲げ、要求をぶつけました。国会前でも約四百人が廃止を要求して座り込みなどをしました。
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厚労省前の全日本年金者組合などの抗議行動には、「生きるなというならもっと生きてやる」と書かれたムシロ旗。横殴りの風雨のなか、長寿を否定された高齢者が怒りを爆発させました。
年金者組合の篠塚多助委員長は、「この制度が今後も続くなら高齢者は生きられない。まさに悪魔の制度だ」と指摘して、「一刻も早く廃止を」とあいさつしました。
「これから先、生きていくなと言われたのと同じ。国にバカにされ、もう黙ってられない」。新潟県長岡市から参加した石黒三沙子さん(83)は声を張り上げました。
背中に「怒」と大書した横浜市の吉野静子さん(76)は、前日、地元の駅頭で署名を集めると一時間で約八十人分の反響。「政府の高齢者いじめは許せない。地域で頑張る」と語りました。
川崎市の若井茂さん(85)は、半世紀連れ添う七十四歳の妻と制度で切り離されました。「離婚させられたようで悲しい」。制度を墓場に葬る一コマ漫画を持参しました。
行動には日本共産党の穀田恵二、佐々木憲昭、高橋千鶴子衆院議員と民主党衆院議員があいさつ。国民新党副代表がメッセージを送りました。
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