2008年5月14日(水)「しんぶん赤旗」

サラ金の過払い金17億円

返還求め一斉提訴

18都府県


 サラ金などの金融業者に、法的に無効な「グレーゾーン(灰色)金利」を不当に払わせられたとして、十八都府県の利用者九百三十八人が十三日、過払い金の返還を求めて、九十八社を相手取って各地の裁判所に一斉に提訴しました。請求額は計約十七億五千三百万円。全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(被連協)の呼びかけによる一斉提訴は六回目。

 貸金業法の改正を受け、大手サラ金の多くは、新規契約の金利を利息制限法の上限(元金により15―20%)以下に下げています。しかし従来の利用者からは、20%を超える灰色金利を取り続けています。

 会見した三上理弁護士は「すでに過払い状態になっている顧客にも、業者は高利を前提に返済を求めている。『偽りの借金』に苦しめられている人が今も多くいる。このことを広く知らせることも、一斉提訴の目的」と話しました。

 二十数年間、取引を続けた原告の女性(70)は会見で「年金のほとんどを返済に充てていた。取り立てがやんでほっとした。ほかにも苦労している人は、被害者の会などにどんどん相談してほしい」と語りました。

 訴訟によらない請求も含めた請求総額は、約四十二億三千二百万円となりました。

 被連協の連絡先は03(5207)5507(平日午後一時―五時)。


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