2008年5月14日(水)「しんぶん赤旗」
原子力空母
住民投票条例案を提案
横須賀市議会 井坂市議、市長の反対批判
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神奈川県の横須賀市議会臨時会で十三日、原子力空母配備の是非と安全性を問う住民投票条例案が提案されました。日本共産党の井坂新哉市議(党市議団長)が本会議で質問に立ち、本件条例制定を否定する蒲谷亮一市長に対して、「住民投票は市民の最終的な意見を聞く上で有効な手段、民主主義の原点だ」とただしました。
蒲谷市長は住民投票条例案の提出にあたり、条例制定反対の意見書を提出。「原子力空母配備の問題は国が判断すべきもの」「外交関係の処理にかかわる国の決定に地方公共団体が関与し、制限するようなことは地方公共団体の権能の行使として認められない」などとのべました。
井坂市議は、同条例案が市民の二回目の直接請求によるもので、請求署名が前回から一万人以上も上回ったことの市長の認識を問い、蒲谷市長は「市民の関心が高いということで重く受け止めている」と答えました。
また井坂市議は、「住民投票条例案の内容は、市民の多数の意見を尊重してほしいということ。何ら国の決定や事務処理を超えて求めているものではない。条例案の内容のどこが国の決定に関与し、制限するというのか」と質問。蒲谷市長は「(原子力空母配備の)『市民の賛否等の意思を明らかにする』という部分だ」とのべました。
井坂市議は「意見の表明は憲法の基本的人権で認められている」と強調し、発言の撤回を求めました。蒲谷市長は「意見表明がよくないと思わないが、原子力空母の問題は住民投票になじまない」と言い直しました。
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