2008年5月14日(水)「しんぶん赤旗」

米兵私有車の車庫証明問題

日米協議 4年も休眠

井上議員追及


 米兵の私有車両の車庫が基地内にある場合、車庫証明が必要ないとされている問題で、二〇〇四年七月の日米合同委員会合意がその取り扱いについてできるだけ速やかに結論を得るとしていたにもかかわらず、協議は約四年間、休眠状態であることが分かりました。日本共産党の井上哲士議員が参院外交防衛委員会で行った質問(十三日)に外務省の西宮伸一北米局長が明らかにしました。

 車庫法は違法駐車をなくすため車庫証明の提出を義務付けていますが、米兵の私有車については提出されず、法に反する状態が続いていました。同年七月の日米合同委員会では、車庫が基地外にある場合には車庫証明の提出で合意。車庫が基地内にある場合の取り扱いについては二週間に一度、特別分科委員会を開催し、集中的な議論を行うとしていました。

 井上氏がその後の協議状況をただしたのに対し西宮局長は「(特別分科委員会は)平成十六年(〇四年)八月三十一日が最後」で「米側との意見の隔たりがあり、日米間で合意するには至っていない」と答弁しました。

 井上氏は車庫が基地外にある場合でも沖縄では〇八年一―三月に登録された三千三十九台中、車庫証明の提出があったのは四台にすぎないことなどを明らかにしました。

 井上氏は「合意自身が守られていない。協議についても実行されていない」と批判。沖縄県知事も日米合意が空文化していると批判していることを紹介し、「直ちに改善する必要がある」と強調しました。高村正彦外相は「指摘の通り疑問があるわけだから、日米合意が守られるように、詰めきっていないところは早く詰めるように努力したい」と答えました。



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