2008年5月11日(日)「しんぶん赤旗」

ストップ温暖化 エコウェーブ広げよう

CO2削減義務化へ署名


 「地球温暖化は遠い国のことでも、将来の問題でもない」。七月の洞爺湖サミットにむけて、公害被害者らが十日、地球温暖化・気候変動をひきおこす二酸化炭素(CO2)などの大規模排出源の電力や鉄鋼部門など削減義務化を求める請願署名をスタートさせました。同日に東京都文京区で開かれたストップ温暖化シンポジウム(主催・全国公害被害者総行動実行委員会など三団体)で「洞爺湖サミットへ エコウェーブを広げよう」と呼びかけられました。

 衆参両院議長あての同署名は、二酸化炭素排出の三分の二を占める巨大火力発電所や工場など大排出源の削減を義務化する制度導入などの国内対策の強化とともに、科学者の警告にもとづき日本の二〇二〇年、五〇年の中長期の削減目標を持つことを求めています。

 シンポジウムでは、環境市民団体のスタッフがパネルディスカッションを行いました。公害被害者団体や新日本婦人の会、農民連など各地から約百人が参加。温暖化防止のために市民はどう行動すべきか、京都議定書で約束した温室効果ガス6%削減(一九九〇年比)に必要なことはなにかなどを話し合いました。

 気候ネットワークの桃井貴子さんは、ミャンマーを襲ったサイクロンなど温暖化で台風巨大化の危険の実例にふれながら、自然エネルギーの導入目標や、温室効果ガス削減目標値をもりこんだ気候保護法案の提案を紹介しました。

 地球環境と大気汚染を考える全国市民会議の早川光俊専務理事は中長期の削減数値目標を設定していない自公政府を批判。日本での公害対策を被害者が立ち上がってかえてきた経験を紹介し、サミットまでに二〇二〇年、二〇五〇年の削減目標を設定し、大企業への排出規制が決定的だと強調しました。

 主催団体の公害・地球環境問題懇談会の小池信太郎代表幹事は「明日では遅い、今なら間に合う。どこが大量に排出しているのかあいまいにできない。くらしのなかの省エネ努力を大事にしながら、大排出源の削減義務を求める世論と運動を大きく」とエコウェーブ・アクションを訴えました。



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