2008年5月10日(土)「しんぶん赤旗」
道路特定財源一般財源化
地方の自由な財源に
全道協意見交換会 小池政策委員長が主張
全国の市町村長などでつくる道路整備促進期成同盟会全国協議会(全道協)は九日、与党が十三日に衆院で再議決を狙っている道路整備財源特例法改定案について、都内で意見交換会を開き、百人を超える首長が参加しました。
各党にも出席要請があり、日本共産党の小池晃政策委員長、自民党の谷垣禎一政調会長、山本有二道路調査会長、国民新党の自見庄三郎政審会長が出席しましたが、公明、民主、社民の各党は欠席しました。
小池氏はあいさつで、特例法改定案の再議決に反対を表明。そのうえで、地方財政の危機の大本には、地方交付税の大幅削減と、本四架橋など国が地方に押し付けてきた大型道路建設などの借金があると強調。「国が責任を引き受けるべきだし、多額の収益を上げている大銀行やゼネコンにも応分の負担を求めるべきだ」とのべるとともに、地方も国の計画いいなりを改めるべきだと指摘しました。
全道協が維持を求めている地方道路整備臨時交付金については、ガソリン税の四分の一をあて、使途も道路財源に特定する仕組みであり、一般財源化と矛盾すると指摘。新しい制度が必要だとの考えを示しました。
自治体首長からは、「高速道路は絶対に必要」「道路特定財源はそのまま存続を」などの声や「道路を整備しなければ医療も守れない」などの訴えが出ました。
小池氏は、医師不足は、医学部の定員削減、診療報酬の切り下げ、地方交付税の削減など国の責任であり、ここをただすことが重要だと強調。高速道路については、「不要不急の道路をやめ、何を優先すべきか考えることが必要で、それが一般財源化だ」「肝心なのは、地方が自由に使える財源にすること」と丁寧に答えました。
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