2008年5月9日(金)「しんぶん赤旗」
築地市場移転計画 4万倍のベンゼン汚染
水産仲卸売場の予定地
党都議団の調査で判明
東京都が築地市場の移転予定地としている東京ガス工場跡地(江東区豊洲)で、環境基準の四万三千倍もの高濃度のベンゼンが検出された場所が、水産仲卸売場の設置予定区画だったことが八日、日本共産党東京都議団が行った現地調査で明らかになりました。
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都が移転予定地の四千百八十一カ所で行っている再調査で、都は「結果は十九日の専門家会議で公表する」としていますが、土壌から環境基準の四万三千倍、地下水から一万倍のベンゼンが検出されたことが分かっています。
現地調査で党都議団が、汚染が見つかった地点をただしたのに対し、都の担当者は移転予定地南西側の「六街区」にあることを明らかにしました。この区画は、都の新市場計画では水産仲卸売場を設置することにしています。
また、青果仲卸売場を設置する予定地北東側の「五街区」でも、環境基準を超える有害物質が検出され、汚染地点を絞り込む追加調査を行っていると答えました。
高濃度のベンゼンが検出された場所は、東京ガス工場の「協力会ヤード」があった所で、同社の元社員は「石炭からガスを取り出した残タールを集めていた。ここなら高濃度の汚染が検出されてもおかしくない」と話しています。
現地調査を行った日本共産党の渡辺康信都議団長は「私たちは一貫して豊洲移転に反対してきたが、基準の四万倍のベンゼンが見つかり、今日の調査でも、移転に道理がないことを改めて実感した。移転をやめさせるため全力で頑張る」と語りました。
調査には渡辺氏のほか、曽根はじめ、大山とも子、清水ひで子、小竹ひろ子、松村友昭の各都議、中央、江東両区議団が参加しました。
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